STORY
ずっとずーっと昔、世界は滅びた。
世界は形を変えて蘇り、世界の中心に大きな木が現れた。
人間が前の世界の技術を蘇らせて生活するようになった頃、
ゼロと呼ばれる生き物が歩き回るようになり、
人間は小さな集落を作って生活するようになる。
外に出てゼロに会わないよう、口にする言葉があった。
いいつけを守らない悪い子は、木の中に引きづり込まれるぞ。
そんな世界にある、
一度入ったら外に出ることができない「チャイルドーム」は
月が人の願いが叶えてくれる場所。
叶えたくもない願いが叶ってしまったり、
叶わない願いを抱えた人々が暮らしている。
「ライがリアちゃんのお兄ちゃん?」アースが確かめるようにいうと、ライはしっかり頷く。「そういうことですね」「ちょっと、ちょっとライ」ライを引っ張って、部屋の外に出る。アースがリアに話しかけている声をききながら、扉を閉じた。急に引っ張り出して、怒ってるかもしれない。ライの顔色を伺ってみたけど、いつも通りの笑みを浮かべている。
2018-08-15
夜。周囲は暗く、街には点々と光が灯っている。児童はみんな寝てしまった。なかなか寝ようとしなかったが。目の前にはルルの家で組み立てられることなく箱の中にしまわれていた机がある。以前の机とは高さが違うようで、元々使っていた椅子を並べると高さが合わなくなっている。それでも児童は新しい机にはしゃぎ、嬉しそうにベタベタ触っていた。
2018-06-10
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